第4章 揺れる
そして、しばらくすると先輩はお風呂から出てきた。
「祐里斗、先、風呂いただきました。」
なぜかお風呂上がりの先輩は少し色っぽいと感じた。
「先輩、夕飯もう少しで出来るんで髪を乾かしてきたらどうでしょう?」
「そうだな。」
僕は先輩にドライヤーのある位置を教えてそこで乾かすようにと促した。
すると、先輩はそこに向かっていった。
そして、数分経った後に先輩は戻ってきた。
先輩の髪は完全に乾いていた。
「なあ、祐里斗。少しぐらい手伝わせてくれ。」
「ダメです!先輩は僕の大事なお客様なのでそんなことさせられません!!」
「えーーーーーーーー。」
そう言って頬を膨らませる先輩。
ああ見えて可愛いところあるんだなって思いながら笑っていると、
「何、笑ってんだよ。」と言われてしまった。
「仕方ないですね〜。そこまで言うなら、豚肉焼いてください。」
「うっしゃー!!お手伝いだー!!!」
そう言って先輩は張り切って腕まくりをした。
料理している様子を見ているとかなり危なっかしいがそこが可愛いとすら思ってしまった。
男相手に可愛いなんていう僕は可笑しいんだろうな・・・。