アイドルだって恋しちゃいます!【アイナナ】R18禁
第1章 ライブの終わりに/八乙女楽
あれからすぐに凛は来て、当然のように助手席に座らせた。
最初は
「色々と問題があるので後ろに乗ります」
とか言っていたが
「別にマスコミに見つかってもマネージャーなんだから問題無いだろ」
と言うと渋々助手席に乗り込んだ。
そんなに俺の隣りはイヤなのか?
ヘコむぞ。
「楽さん……あの」
「なんだ?」
「送ってくれるんですよね?」
「そのつもりはあるぜ」
「でも道が……」
「違うよな?」
もちろん、凛は自宅に送っていくつもりだ。
だが、こんなチャンスはそうそうないんだぜ。
だったら寄り道くらいするだろう?
「おまえ、話しがあるって言ったろ?」
「……はい」
「今話せよ」
ちょうど目的地に着いたからな。
ここは六弥から教わった穴場スポット
知る人ぞ知るっていう場所らしい。
確かに周りには車もないし、人がいる気配もない。
行き止まりだから車が来てもわかりやすいしな。
なにより
「夜景……綺麗ですね」
「そうだな」
夜景を見ている凛は、嬉しそうに微笑んでいて俺はしばらく凛の顔を見ていた。
(やっぱ可愛いよな)