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彼女が□□した日。

第1章 虹。


side:コウ


コウ「いつから、って?
ああ、風邪っぽいなーって思ってたのは三日前くらいだよ。昨日雨に濡れちゃってさ・・・それが引き金に「コウ」・・・、・・・」




うわ、だめだ。
これバレてるよ・・・。

アズサくんとユーマくんはルキくんの態度がいつもと違うのに気づいて、それの原因がオレな事にも気づいたみたい。
3人の視線が刺さる。




コウ「・・・・・・、・・・二ヶ月・・・くらい前から・・・吸ってない、かな」

ユーマ「あ!?
おい、どう言う事だよ。コウお前まさか・・・この二ヶ月の間、血ぃ吸ってねえって言いてえのか!?」

アズサ「ユーマ・・・落ち着いて・・・。
・・・でも・・・コウ、・・・・・・なんで・・・吸ってないの・・・?」




ガタン!とオレの言葉に反応したユーマくんが立ち上がる。座ってた椅子が倒れて、ユーマくんはありえないと言わんばかりに身を乗り出した。

アズサくんもアズサくんでユーマくんに落ち着けとは言ったものの、理解できないみたいでオレにそう問いかけてきた。


ルキくんだけは、目を細めてこっちを見てる。


あはは・・・やっぱおかしいよね、ヴァンパイアなのに血を吸いたくないって。




コウ「なんて言うか・・・吸いたくない、から」

ユーマ「はあ!??」

ルキ「ユーマ。
・・・・・・二ヶ月ほど前から、と言ったな。コウ」

コウ「・・・うん」

ルキ「その二ヶ月前までは普通に吸っていたんだな?」

コウ「・・・多分、」

ルキ「・・・聞き方を変えよう。
コウ、二ヶ月前に何か変わった事は無かったか?」




オレが答えるとルキくんは静かにそう聞いてきた。


二ヶ月前。

確かにオレは、二ヶ月前までは普通に町の女の子を捕まえて吸血してた。はず。


兄弟3人の視線を浴びる中、オレは二ヶ月前に何があったのか思い出してみる事にした。
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