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彼女が□□した日。

第1章 虹。


side コウ


コウ「・・・うー、・・・・・・ご馳走様・・・」

「ご馳走様、じゃねえだろ。
せめてもう少し食え」

コウ「無理・・・。ギブ、箸が進まないよー・・・。
ユーマくん食べて」

ユーマ「アホか。
ルキがわざわざ体調崩してるお前に消化のいいもん作ったってのに、俺が食ったら意味ねえだろうが」

コウ「う〜・・・そんな事言っても、食欲無いんだってば・・・」




オレの目の前には、ルキくんが作ってくれたお粥。
右手には蓮華を持ってるんだけど・・・食欲が沸かなくて1口しか食べれてなかった。

そんなオレを心配そうに見つめてくるアズサくん。
言葉的には強引だけど、さすがに無理矢理食べさせようとまではしないユーマくん。
そしてどうしたものかと対策をさっきから考えてくれてるルキくん。


わー、オレって本当に兄弟に恵まれてる。



蓮華で1口すくって、それを口に運ぼうとはしてるんだけど・・・・・・食べる気力が沸かない。




アズサ「・・・コウ・・・・・・、辛そう・・・。
ユーマ・・・あんまり、無理強い・・・しちゃ・・・・・・だめ」

ユーマ「んな事言ったって・・・食わなきゃ治るもんも治らねえだろ?」

コウ「いや、別に病気とかじゃないんだけどね・・・」

ユーマ「あ?
だってお前熱出してぶっ倒れたんだろうが。風邪でも引いたんじゃねえの?」




そう。

前から調子悪いなーって思ってたんだけど・・・、つい昨日仕事から帰って来たら急にふらついて倒れた。


それがちょうどリビングで。
そのリビングに居たルキくんに介抱されてそのままぐっすり眠った。

でもってその翌日の今日。
起きれたには起きれたんだけど・・・仕事に行けるほどの体力と気力が無くてやむなく休む事になった。




コウ「それは・・・そうなんだけど、さ」

ルキ「コウ」

コウ「!
・・・ルキくん?」

ルキ「いつからだ」




あ、やばい。

カチャ、とルキくんがフォークとナイフを置いて端的に呟く。

・・・やっば、もしかして気づかれた・・・?
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