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彼女が□□した日。

第4章 風。


イオ「・・・なんだったんだろ、今の人・・・。
まさかの夢オチ・・・じゃないよね、噛み跡も残ってるし」




今の今まで目の前に居たはずの男の人。

真っ白な髪の先は所々ピンクで、赤い・・・宝石のルビーみたいな目をしてた。


・・・運命がどうのこうのって聞いてきたけど・・・不思議な人だったなー。

でも、一番気になるのは・・・。




イオ「・・・思い出したら、また会おう・・・か。
なんであの人・・・」




私が過去の事を思い出せないの知ってるんだろ。


神無町に来る前。
その、二年前。
その頃から、私の記憶が始まってる。


記憶喪失だって事は、同居人のあの人と・・・神無町に来る前まで仲の良かった人達の何人かだけのはずなのに。




イオ「・・・うーん・・・。考えてても仕方ない、か・・・』




あれこれ考えても思い出せないものは思い出せない。

記憶喪失になっちゃったのも、思い出せないのも何かしら理由があるんだろうし。


なんであの男の人が私の記憶喪失な件について知ってたのか、面識も無い人をあれこれ考えても仕方ない。


時刻はまだ夕方前。
でもきっとコウくんの事だから今日の仕事を終わらせて待ってると思う。・・・うん、容易に想像出来る。

今は取り敢えず、無神邸に向かわなきゃ。
そう考えて、私は止めていた足を動かして無神邸へと足を進めた。





































ピッ


「・・・私だ。
・・・・・・今、彼女に接触して来たところだよ。

ああ、必要以上には触れていないから安心していい。まあ、血は少々吸わせてもらったけれどね。

・・・そう声を荒らげるものではないよ。
遅かれ早かれ、やらなければならない事だ。

だが・・・数年しか目を離していないと言うのに、思いの外成長している様だね。
それに、内面は何も変わっていなかった。私の質問にも、嫌な顔ひとつせずに答えてくれたよ。

・・・フッ。
これから彼女がどちらへ染まるのか・・・実に興味深いよ。

要件は以上だよ。
最後に・・・いよいよ止まっていた歯車が動き出す。
そろそろ覚悟を固めておいた方がいいだろうね。
お前も・・・、そして彼らも・・・・・・」


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