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彼女が□□した日。

第4章 風。



アズサくんと別れた後、そのまま帰宅して自分の部屋で着替えを用意。



シャンプーとリンスとボディソープと洗顔タオルとバスタオルのお風呂セット。
下着とパジャマの着替えセット。
そして財布。


こんだけあれば1泊するには十分。
さてそろそろ無神邸に向かおう。

と。
思ってた時だった。


不意にスマホが鳴って、誰からだと思えばコウくんからだった。




コウ『やっほーヒメ猫ちゃん!
アズサくんから聞いたんだけどオレ達の家に泊まりに来るんだって?
どうせだったら1泊だけじゃなくて一週間くらい泊まってきなよ。ルキくん達もいいって言ってるし、一週間分の着替えとかもこっちで用意しとくからさ。ヒメ猫ちゃんは貴重品とか持って来て!
それじゃ、待ってるねー♪』




との事。

要件だけツラツラと楽しそうに言ってくるものだから、私はコウくんが言ってきた内容に「あー、うん。解った」と頷いたのだった。
うん、これぞマシンガントーク。



と。
そんなこんなで手荷物が変更になった。

一気に少なくなって、お風呂セットと財布だけとなった。




イオ「・・・なんか銭湯に行くみたい。
まあいいや」




なんて独り言を呟きながら、私は人通りの少ない旧道を歩いた。


私の住んでる家から無神邸へは神無町の旧道を通った方が速い。

旧道って言っても、別に昔の道路とかじゃない。
大通りから外れた場所だからそう呼ばれてるだけ。
人間より野良猫やら野良犬の方が多い通り。


神無町はそんなに治安が悪くない街だ。
誘拐やらドラッグやらの事件事故が起きたとかは聞いた事がないし。

まあ、交通事故とか火事とかはたまーにあったりするけど。




イオ「それにしても、私もいよいよ顔出しOKか・・・。
・・・みんな元気にしてるかなー・・・」


・・・っトン・・・


イオ「、!
あ・・・っと。すみません」

「・・・ああ、こちらこそすまない」




柄にもなく神無町に来る前に会ってた友達の事を思い出してたら、誰かとぶつかった。

・・・前方不注意とはこの事か。


自分の不注意でぶつかっちゃったんだし、私は相手の男の人にぺこりと頭を下げて謝った。
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