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彼女が□□した日。

第4章 風。


こんこん

ガチャ



イオ「おはようございまーす、陽代です」

「ああ、おはよう。陽代くん。
・・・そちらは?」

イオ「私の友達です。
コウくんの弟くんですよ」

長社「ほう、無神くんの!
私は長社(ながしろ)だよ、よろしくね」

アズサ「・・・アズサ・・・です。よろしく・・・」

イオ「で、これ新曲です」

長社「お、出来たんだね?
君の事だから今回の新曲もいいものに仕上がっているんだろうねぇ」

イオ「聞いてからのお楽しみで」

長社「ふふ、では楽しみにしておこうかな。
ところで、先週やった生配信ラジオライブだけど・・・」




生配信ラジオライブ。

現在進行形で顔出しNGで活動している私もシンガーソングライターと言う歌手業な訳で、今までポツポツと発表してきた曲を一挙にまとめてその生配信ラジオライブにて歌ったのだ。


その方法は至ってシンプル。
ムートって言う150文字以内の短文を投稿出来てそれをネット上で共有するウェブ上の情報サービス。語源は呟くって意味のMutter(ムッター)から。

んで。
私がいつも新曲やら既存曲やらを配信してるのがムーキャス。正式名称はMutCasting(ムットキャスティング)。
ネットを通じて、Mutterを利用してる個人が動画や音声を生中継で配信できるサービス。低画質だけどスマホ、タブレット型端末、パソコンとかから手軽に配信することができる。それがムーキャス。


そのムーキャスにて、私は普通のライブみたいに2時間ぶっ通しでやった訳だ。
今までポツポツと出してきた既存曲やら、新しい曲やらをまとめて。

顔出しNGだから画面には曲とかトークに合わせて空の写真とか何気ない日常の風景写真とか静止画を表示させて。




イオ「あー、どうでしたアレ。
コメを見てた感じはクレーム入らないと思いましたけど」

長社「クレームどころか、その逆だよ」

イオ「・・・と、言いますと?」

長社「好評も好評、大好評だよ。
是非とも君の生の声を聞きたいと言う声が事務所に殺到してね・・・いやあ、私としては嬉しい悲鳴だよ。まったく」




うえーい、マジでか・・・。

少し前はネットのあちこちであらぬ噂やら根も葉もない噂まで飛び交ってたのに。
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