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彼女が□□した日。

第3章 血。




何がよしなんだろうか。

逆巻くんは私の首元からすぐに顔を離した。
訳も解らずにキョトンとしていると、それを見ていたルキさんがピシャリと言い放って私の腕を引いて逆巻くんから距離を取らせた。




ライト「怖いなあ・・・そんなに睨まないでよ。
これでも我慢してるつもりだよ?」

ルキ「我慢、だと?
その自覚があるのなら、なぜこんな行動を取った?」

ライト「えー、だってしょうがないじゃん。
この子があんまりにも無防備すぎる上に、僕と次に会う約束まで取り付けてくれてるんだよ?
ルキが居なかったらこの場で襲ってたかもね♡」

ルキ「・・・お前の性格が相変わらずなのは解った。
・・・だが、お前もお前だぞ・・・イオ」

イオ「んー・・・そんな事言われても。
て言うか無防備って、何?」




会話の内容がイマイチ理解できないから、素直に口に出してみれば二人とも「は?」って表情をした。

・・・仕方ないじゃないデスカ。解らないんデスモン。




ライト「・・・ふーん、なるほどね。
これはさすがの僕でも初めてのタイプかも。
ルキ達も苦労するよね、これじゃ」

ルキ「・・・・・・強くは否定出来ないな」

イオ「???
あー、ズレてるからね。私」

ライト「・・・んふっ、有自覚って言うのもタチ悪いねぇ。
さて、と・・・面白いものも見れたし僕は帰ろっと」




何やら取り敢えずは満足したらしい。
逆巻くんは私から受け取ったメモ(いつ受け取ったのかはこの際スルーだ)をヒラリと見せてから路地裏を後にした。


その場に残されたのは、私とルキさんだけで。




ルキ「・・・・・・お前も面倒な奴に気に入られたな」

イオ「えっ。
さっきの今で逆巻くんに気に入られる要素とかあったの?」

ルキ「それくらい自分で考えろ」

イオ「えー・・・。
まあ別にどこの誰に気に入られようと嫌われようと気にしないけど」

ルキ「・・・そうか。
お前が気にしないなら、いい。
・・・そろそろ戻るぞ」




本降りになり始めそうな雨雲を見上げながらルキさんがそう言って、私達は路地裏を出た。
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