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彼女が□□した日。

第3章 血。


「へえ、本当だ。
キミ・・・全然血の匂いがしないねぇ」

イオ「・・・わっ、」

ルキ「・・・やはり着いて来ていたか」




私は私が知ってる限りでは人間だよー、と言おうとしてた矢先にどこからともなく声が聞こえてきた。しかもすぐ耳元から。


え、なに?と声の聞こえた方に目を向ければ私のすぐ隣についさっき別れたはずの茶髪の青年が居た。

どうやらルキさんは彼がついてきてるのは知ってたらしく、牽制するように鋭い視線を浴びせている。




「んふ・・・知ってたならまっすぐリムジンで帰れば良かったじゃん。それとも、僕に紹介してくれちゃったりするのかなー?カノジョ」

ルキ「そんなはずが無いだろう。
お前の事だ、どうせ俺達の家までついて来る気だったんだろう」

「あー、まあね。
今はガッコウも長期休暇でうちに居ても暇だし。
かと言ってそっちの家に行くつもりはこれっほっちも無かったんだけど・・・気が変わっちゃった」

ルキ「もし仮に俺達の家に来たとしても、招き入れるつもりは無い」

「辛辣だねぇ・・・。
ねえ、キミ・・・ルキってば冷たいと思わない?」

イオ「ここで私に振られても・・・。
って言うか冷たくされるのはそっちが現にこうやって後をつけて来たり、初対面にパーソナルスペースを無視して近付いてくる性格ゆえじゃないの?」




なんとなくピリピリしてる空気の中、茶髪の青年に話を振られて思った事をそっくりそのまま言ってみた。

するとどうした事だろう。
茶髪の青年は目を丸くさせた。




「・・・っ、あはははっ!
まさか・・・女の子からそんな事言われるなんて、思ってなかったよ!」

イオ「・・・・・・なんかツボにハマったみたいなんだけど、私今そんなに面白い事言ったのかなルキさん」

ルキ「・・・さあな。
まあ普通ならば初対面の見ず知らずの相手に対して性格を指摘したりパーソナルスペースがどうのと言ったりはしないと思うな」

イオ「え、もしかして失礼だった?」




初っ端っからやっちゃったかなー、と思ったらルキさんから溜め息つかれた。
・・・え、なんで?
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