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彼女が□□した日。

第2章 家。


side:ユーマ


ユーマ「・・・・・・・・・・・・って、はぁぁ!??」

コウ「うわっ!
え、なに?どうしたのいきなり大声出したりして・・・」




今、俺なんて考えた?

・・・自分のもの・・・?
自分の、もの・・・?

それこそなんでそうなる。
ついさっき、コウに誰の女でもねえって言ったばっかだろ。それなのになんで、俺は今アイツを自分のものみたいな考え方したんだ?


そもそも、アイツの事はそんな目で見てねえだろ。
吸うつもりなんてさらさら無かった。
けどアイツのバカみたいに純粋な笑顔を見た瞬間、吸いたくなっちまった。




ユーマ「・・・おい、コウ。
お前アイツの血を吸いたくねえって言ってたけど、吸ったんだよな。
その時なんで吸おうと思ったんだ?」

コウ「え、なんでって・・・。
ヒメ猫ちゃんにオレが人間じゃなくても別に気にしないって言われたから、かなー。吸いたくなったきっかけがヒメ猫ちゃんの笑顔だったし」

ユーマ「・・・笑顔・・・」

コウ「うん。
もうすっごく可愛いんだよ、ヒメ猫ちゃんの笑った時の顔!
それまではヘラヘラした感じにしか笑ってくれなかったのに、いきなりキラキラした笑顔向けられてさ」

ユーマ「・・・・・・ふーん・・・」

コウ「ユーマくんは、なんで吸おうって思ったの?」

ユーマ「・・・・・・んなの、こっちが聞きてえよ。
・・・っあー、意味解んねえ・・・」




本当に、意味解んねえ。

聞いてる感じだとコウは間違いなくイオに惚れてる。そのコウに、俺も惚れてるんじゃないのかって聞かれた。


つーか惚れるとか好きになるとかよく解んねえっつーの。

吸いたくなったから吸った。
それでいいじゃねえか。
俺はヴァンパイアで、アイツは人間。
それだけの関係。


・・・それだけの、関係。



ぼーっと天井を見上げる。
吸う吸われるだけの間柄だと考えて、また苛ついた。

あー、くそっ。


なんでこんなに苛ついてんのに、アイツの笑顔が見たいって思ってんだよ・・・。


イライラしっ放しの俺を見て、考えが筒抜けだったのかコウにニコニコされた。
それにまたムカついて、殴ってやった。
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