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彼女が□□した日。

第2章 家。


side:ユーマ


コウ「ヒメ猫ちゃんは?」

ユーマ「アイツならとっくに帰った」

コウ「えー帰っちゃったの?
引き止めててくれれば良かったのに・・・。
まあ、事務所で会うからいいけど」


・・・イラッ


なんか、苛ついた。

確かに職業上は同じなんだから、コウとイオが事務所で会う。当然だよな。

けど、なんか苛ついた。




ユーマ「いいなら聞くなっつーの。
そんなに会いたきゃ帰って来る前に連絡して待つように言えば良かっただろうが」

コウ「連絡したよ?
でも返信無かったから、オレはてっきりユーマくんと友達になってるのかと思ってたの」

ユーマ「は?
なんで俺がアイツとそんな関係になんなきゃいけねえんだよ」

コウ「なんでって、そりゃヒメ猫ちゃんに寂しい思いさせたくないじゃん?」

ユーマ「寂しい思い、ねぇ・・・。
人一倍ズレてんのに寂しく思う時とかあるのかよアイツ・・・」

コウ「あ、やっぱりユーマくんもヒメ猫ちゃんと喋ったんだ?
オレもさ、出会って最初はユーマくんと同じだったよ。でも何回か会ってく内にズレてるのがヒメ猫ちゃんらしいなーって思えてきてさー」




聞いてもねえのに喋るコウ。

その喋り方がムカついた。
まるでイオの事は自分がよく知ってる、みたいな喋り方。




ユーマ「・・・ちっ・・・、よくもまあ飽きもせずにアイツの事喋れるな・・・」

コウ「まあ、見てて飽きないもん。ヒメ猫ちゃんは。
・・・あれっ、ユーマくんもしかして・・・ヒメ猫ちゃんの血、吸った?」

ユーマ「、・・・あ?」




リビングに着いて、ソファーにドカッと座ったらコウにそう聞かれた。

座った瞬間、アイツの残り香がした。
・・・あー、そりゃバレる訳だよな。


別に隠す必要も無ぇし、「だったらなんだよ」と聞き返した。



てか、なんで俺はこんなに苛ついてんだ。

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