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彼女が□□した日。

第1章 虹。


イオ「えーと、初めまして。
私は無神ク・・・コウくんと同じ事務所に所属してて、シンガーソングライターやってます。
名前は、「・・・ヒメ猫、ちゃん・・・?」そうヒメ猫・・・って・・・えっ」




狙ったのかそれとも偶然か。
後者なんだろうけど、絶妙なタイミングで目を覚ましたコウくんに名乗ってた所を遮られた。


コウくんは寝起きドッキリでも食らったような感じに目をぱちくりさせながら上体を起こした。





コウ「え・・・っ、なんで・・・ヒメ猫ちゃんがここに居るの?」

「知らねえよ、アズサが連れて来た。
お前の友だちっつってるけど、どうなんだよ?」

コウ「アズサくんが連れて来た・・・?
・・・ヒメ猫ちゃんは友だち居なかったと思うけど・・・」

イオ「うわ寝起きざまにひっどー。
無神クンと友だちだって思い上がってたの私だけだったのか・・・軽く凹む」

コウ「って、そのリアクション・・・本物のヒメ猫ちゃん!?」

イオ「こうしてそんなにガッツリ売れてないシンガーソングライターは誰にも知られずにひっそりと孤独に生きていく・・・友だちだと思ってた人に手のひらを返されて・・・」

コウ「わーっ!
ご、ごめんごめんヒメ猫ちゃん。
謝るから見るからに落ち込むのやめて!」




わざとらしく落ち込んでみれば、コウくんは慌てて謝ってきた。

顔色も思ってたよりも全然いいみたいだ。
いつもみたいな会話が出来るんならガッツリ心配する必要は無さそう。


そんな私とコウくんのやり取りをぽかんと眺めるアズサくんと茶髪の男子。




イオ「と、まあ。
コウくんとはこんな感じの仲の陽代イオです」

ユーマ「あ?
あー、俺は無神ユーマだ。・・・つーかこんな感じって、お前らいつもこんな感じなのか?」

コウ「大体は、ね。
ヒメ猫ちゃんはリアクションうっすい代わりに、今みたいに面白い事言う・・・見てて飽きない子なんだ」

イオ「わーい褒められたー」




いや褒めてるわけじゃ・・・と呟くコウくんの言葉は右から左。

とりあえずこれでコウくんとは友だちって事を証明出来たのかな?
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