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彼女が□□した日。

第1章 虹。


イオ「あ、もしかしてこのお屋敷?に住んでる人ですか?」

「・・・うん・・・そうだよ」

イオ「ほっ、良かったー」

「・・・・・・どうして、こんな所に・・・居るの?」

イオ「ちょっとコウモリと追いかけっこしてたら置いてけぼりにされちゃって、でも帰り道解んなくてどうしようかと思ってたところなんですよー」

「コウモリと、追いかけっこ・・・?」

イオ「はい。
なんか知らないけど私の私物ひったくられちゃって。まあ取り返しましたけど」

「・・・・・・」

イオ「うわお、そんな純心な目で見られると反応に困る・・・。
本当ですよ?私こう見えて嘘つくのへったくそなんです。エイプリルフールに嘘ついても誰も引っかかってくれませんし」

「・・・・・・ふ、ふふ・・・」

イオ「?」

「・・・きみ、変わってる・・・ね」

イオ「あ、それ私の同期兼友だちの無神クンにも言われました。
彼、イケメンだから軽くイラってしましたけど」

「・・・・・・・・・?」





どうやらこのお屋敷の住人のようだ。

落ち着いた感じの男子に迷子だと伝えて、それを嘘じゃないと説明する。
うん、無神クンにも去年くらいに「ヒメ猫ちゃんって変わってるよね。て言うか、変人なの?」って言われたし。


その無神クンの事を口にすると、男子はキョトンとした。
うーわ、なんか可愛いぞこの子。





「・・・なんで・・・知ってるの・・・?」

イオ「ふぇい?」

「・・・無神は、俺の・・・苗字」

イオ「・・・うえい?
無神・・・って苗字なんですか?」

「うん・・・」





なんてこった。

まさか無神クンと同じ苗字だとは。
まあ、あれだよね。
よく集落とかに同じ苗字が固まってる所とかあるし。佐藤とか田中とか高橋とか、全国各地に同じ苗字の家系はあるよね。





「・・・・・・もしかして・・・、きみのその・・・友だちって・・・・・・コウ、の事?」

イオ「やっほい、ビンゴですよ。
はい、私の言ってるのは無神コウくんです。
・・・って事はまさかのまさかで、ここが無神クンのお宅ですか?」





もしやと思って聞いてみると、こくりと頷かれた。

・・・ぐっじょぶコウモリ・・・!!

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