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彼女が□□した日。

第1章 虹。


イオ「うっうぇ、じゃあ無神クンやっぱり休みなんですか?」




事務所にて。

朝ボが流れない事にまさかと思って来てみれば、案の定。
無神クン休みみたいだ。
しかも体調不良でぶっ倒れたとか。


うあっちゃー。
・・・まじでか・・・。


昨日の夜は生配信ラジオに出てたはずだし、倒れたのはその後か。


大丈夫かな。
無神クン、ケロッとした表情で仕事する癖あるし・・・。
やっぱ無理してたのねあの子ってば。


事務所の用務員さんにそれを聞いて、私はどうしたものかと考えた。
無神クンのマネージャーに聞いたって嫌な顔されるだけだし。教えてくれなそうだし。




イオ「(うーん、どーすっかなー・・・。
心配っちゃ心配だけど、無神クンどこに住んでるか知らないし・・・)」




はてさて、どーすっかなー。と唸ってた時だった。



・・・バサバサっ!

パチッ



イオ「おうっ、わ!
え、なにびっくりした・・・」




突如、思いもよらぬ出来事が。

何やら羽ばたく音が聞こえた。


何事かと思ってバサバサ言ってる方向を見れば、日中の風景には合ってない黒い飛行物体が数メートル先に滞空していた。

え、なにあれ・・・。
2本の耳、本体より2回りも大きな翼。赤い目。
・・・コウモリ?


うん、コウモリだ。

でもなぜにコウモリがこんな中心街に・・・?とか疑問に思っていると、何やらそのコウモリはくわえてる。




『・・・・・・・・・って、それ私のてる坊・・・。・・・ん?
・・・えっ、あれ?』




そう言や、なんか小さくパチッて聞こえたっけ。
と言う事はあれか。目と鼻の先に滞空してるコウモリは、さっきの一瞬と言う短時間で見事に私のトートバッグに着けてたてるてる坊主のマスコットをひったくったのか。

なんちゅー早業。
電光石火じゃん。




イオ「」ちょっとー、それ私のだよ。
返しておくれコウモリくん」


バサバサ・・・


返してくれるように左手を差し出したら、即行逃げられました。

・・・ふっふーん、追いかけっこがしたいってのか。

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