第5章 マネージャー
ゆっくりと彼の手が、胸の膨らみに近付いて、その大きな手で優しく包み込まれる。
胸って、揉まれるだけで、気持ちいいんだ。
「ふっ、んっ...」
「可愛いっスね」
揉む度に、微かに突起に触れる。
洩れる声に甘い声が交じる。
黄瀬君のその声にすら、感じてしまう。
シャツを捲りあげられ、彼は手際良く片手で下着のホックを外し、肩にかかっただけになった下着を、胸がしっかり出る様に、捲くった。
「き、黄瀬君...」
私は見られるのが恥ずかしくて、腕で胸を隠した。
「あ、ちょっと柚子っち、隠しちゃダメっスよ」
私の腕を掴んで、胸から離そうとする彼。
「やぁ...恥ずかしい...」
「オレに見られるの、イヤ?」
「イヤじゃないけど...」
恥ずかしい。
黄瀬君だから、余計に...。
でも...黄瀬君だから、イヤじゃない。
「じゃあ、見せて?柚子っちの見たい...」
黄瀬君は痛くない位の強さで、私の腕を胸から外していった。
もう、私の腕には、力が入ってない。
私の胸と彼の目の間に、遮るものがなくなり、彼の瞳に胸が写る。
「キレーな色っスね。柚子っちのチクビ」
「は、恥ずかしいから、そんなこと言わないで...。それと...そんなに見ないで...」
何も纏っていない胸をじっと見られて、恥ずかしくて堪らない。