第2章 モドル
すごく幸せ過ぎて、ニヤケが止まらない。
どうしよう、黄瀬君にバレちゃうよ。
とってもルンルン♪な気分です。
...傍にいちゃいけないのに、離れられない。
好き過ぎて、どうにかなっちゃいそう。
「アーン」
中庭についてお弁当タイム。
黄瀬君、気付いてますか?間接キスしてることに。
......アナタのことだから、これも計算なのかな?
パンを頬張りながら、『アーン』を強請る。
......モデルとは思えない可愛さ。
「バスケ、次、予選決勝でしょ?あー私も男だったらなー」
「そっスよ!何で...?」
モグモグしながら、聞く姿は、とても可愛くて、抱きしめてしまいたい。
......ってダメダメ。
「だって、男の子がバスケしてる姿って、すごくカッコイイから...」
「オレもカッコイイスか?」
目をキラキラさせて聞いてくる姿は、もう...ワンコだね......。
「これは恋愛的なのなしでね?すっごくカッコイイよ!」
「ッシャ!!」
ガッツポーズしてるよ...。そんなに嬉しいの?
確かに黄瀬君は、何でもソツなくこなせるけど、バスケをしてる時はとても真剣で、引き込まれてしまう。
この前、誠凛との練習試合でも、負けて泣いちゃったのは、本当に、本気でしてたからなんだよね。
そんな姿って、すごくカッコよく見える。
黄瀬君はモデルをしてる時よりも、バスケをしてる時の方が何万倍もカッコイイから...。
本当にバスケが好きなんだなって、よくわかるよ。
ご飯を食べ終わって、黄瀬君が急に、真剣な顔になった。
まるで、バスケの試合をしてる時の様。
「柚子っち、やっぱりちゃんと教えて欲しいス。汚れちゃったってどういう意味なんスか?」
「もう、わかってるクセに...」
「想像はつくっス。でも、チャカさないで、ちゃんと教えて。何があったの?」