第2章 モドル
気がつけば、屈辱的なあの行為は終わっており、男達もすでにいなかった。
汚れた自分の身体を見つめていると、ある一点に目がいく。
股の下。
ソコは紅く染まっていた。
...血が出たんだ。
まぁ、初めてだし、あんな乱暴にされちゃあ血も出るよね。
そんな風に私は冷静に考えていた。
その時、これ程にもない強い吐き気に襲われ、私は便座に手をつき、胃から押し寄せてくるものをその中に、全て吐き出した。
その後も吐き気は治まらず、出る物がなくなっても、私は胃液を吐き出し続けた。
吐き気も少し治まってきた頃、私は口をゆすぎ、身だしなみを整え、帰宅した。
家についてすぐ、お風呂場に走り、身体中を血が出る程、強く擦り、汚れを洗い流す。
でも、いくら擦っても、綺麗になった気がしなかった。
血もところどころ出ており、ボロボロだ。
私はもう、洗うのを諦めて、自室に入り、ベッドに潜り込んだ。
その夜は、あいつらが私の中に挿ってる感覚と、生温かい精液の感触が忘れられず、一睡も出来なかった。
でも、何故か涙は出て来なかった。
......あいつらの為に流す涙なんて、あるハズもない。
それから一週間は外に出る気もせず、学校をずっと休んだ。
バスケ部は今、インターハイ予選トーナメントの頃だろう。
負けるなんてあるハズもなく、勝ち進んでいってるんだろうなぁ。
...あの黄瀬君がいるんだから。
......ううん、黄瀬君だけじゃない。先輩達も皆強いんだ。
大好きなバスケをしたい、見たいなんて感情はもう、私にはない...。
明日は学校、行かなきゃ...。
そう思い、静かに眠りについた。