第2章 モドル
「柚子ー!起きなさい!今日は学校行くのよ〜」
ハァ...。あれから、3日か経った。
何もかもが、手につかなくて...
ずっとベッドの上で過ごしてた。
流石に、学校ももう休めない...。
「黄瀬君...」
壊れた心が求めるのは、やっぱり、黄瀬君で......。
どうしたら、あの人を忘れられるの...?
憂鬱な気分のまま...いや、ずっと憂鬱なままだろうけど...。
ベッドから起き上がり、制服を着て、下に降りた。
リビングのイスに座って、朝食を食べる。
そしたら......
「柚子、あんた何かあったの?病気にもなってないのに、2日も休むなんて...」
こんなことを言う母に、強がりを言う。
「別に...何も?...なんか動く気になれなかっただけ...。ズル休み♪ズル休み♪だよ!」
私はこれからも、壊れた心を隠しながら、生きていくのかな?
「今日は、行くんでしょ?」
「うん、行くよ」
いつまでも逃げ続けるわけにはいかない。
私は弱くない。弱くないんだ...!強く生きれるんだよ。
......そう自分に言い聞かせて、黄瀬君に顔を合わせられる様に、心の準備をする。
「大丈夫...大丈夫...」
そう呟きながら、家を出た。
そっと教室の扉を開ける。
自分の席だけを一直線に見つめ、そこを目指す。
いつもと変わらない1日を過ごした。
ただ唯一違うのは、黄瀬君と一言も話さなかったというだけ...。
そして、いつも通りの時間に帰路についた。
私はこの時、いつもとは違う出来事が起きてしまうことを知るはずもなかった...。
壊れた心に追い討ちをかける様なことが、起きてしまうなんて...。
私はどうして、あの時、あの場所に行ってしまったんだろう......。