第32章 turning point~転機~
「いいね、それ🎵その案いただきぃ~!」
「何、それ…あっ」
翔ちゃんは、俺の身体をふんわりと抱きかかえ、
「じゃ、俺たちも闇に紛れて、続きシよ、っか♡」
と笑った。
落とされないように首に手を掛けて、
「闇に紛れるって、変な言い方…」
俺の溢した憎まれ口に、
「智が言ったんだろ~?俺は別に、明るいまんまでもいいけどね~(^^)」
そう嬉しそうに言いながら、ベッドルームへずんずん歩いていく。
「だいたい、俺たちうさぎでもかぐや姫でもないけどね?」
本当は嬉しいくせに……
ついついそんな可愛くないことを言ってしまう。
だけど、そんな俺の気持ちなんか全部お見通しなんだろう…
嬉しそうに俺を抱えたまま、ベッドにダイブした。
「痛った!…ちょっとぉ~、乱暴過ぎだよ…」
「大丈夫、大丈夫♪」
「はあ~?大丈夫じゃないから!」
「ははは…」
………翔ちゃん……
いつもそうだよ。
何考えてるのか分かんなくて、
一緒にいるのに遠く感じる…
そうかと思うと、翔ちゃんの方から、
ガンガン俺のテリトリーに入ってきて…
気がついたらこうして、
腕の中に包まれていて……
そうなると俺はもう、何も言えないんだ…
でもそれでいいって…
それがいいんだって…
そう思ってたんだよ?俺…
今だってさ……
翔ちゃん……