• テキストサイズ

Blue【気象系BL】

第32章 turning point~転機~




翔ちゃんのこと、ちゃんと支えたい…

翔ちゃんが、心配しないで自分のやりたい仕事を出来る様に…俺は陰になって支えたい…

そう望むようになって、実際に家庭のことを頑張るようになったことは、別に苦でもないし、

それでいいって、
それが当たり前なんだって、そう思ってたんだ。


でも昨日、俺がずっと絵を描いていないことを指摘され、『それとこれとは違うだろ!』って思ったけど…

上手い言葉で反論できなかった。


『離れた方がいい』なんて…
そんな言葉を聞くことになるなんて、夢にも思ってなかったから…どうしていいのか分かんなくなっちゃって…


「よし!!そんなら証明してやるよ」

俺は、それこそ2年以上前に描くつもりで買い込んではみたけど、結局納戸に仕舞いこんでいたキャンバスを引っ張り出して来た。


イーゼルに乗せた80号の白い四角…


鉛筆を握ってみたけど…


…………


……なにも、浮かばない…


描きたいものが…

こみあげてくるものが…

なにも

ない……


………なんで?

描きたいものが何ひとつ浮かんでこない…

こんな事は、初めてだった


鉛筆を握って『白』に向かったまま

俺は暫く固まっていた…


何でもいいのに…

思うままに、好きなものを描けばいい…


なのに描けないなんて…


俺……

ホントは分かってたんじゃないのか…?

描けない事。

キャンバスに向かって、こうなることが怖くて、
やめてたんだ、きっと…


/ 794ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp