第31章 僕が僕らしくあるために
「ねぇ、翔ちゃん!温泉ってさ、どこの?もう決めてるんでしょ~?」
流石、兄さん…
よくお分かりで(^-^ゞ
「新潟…親父の部下の実家なんだって~…」
「新潟!いいじゃん!車で行くの?」
「いや、新幹線で行って、向こうでレンタカー借りるか?」
「凄い!!なになに~??もういろいろ決まってるじゃん!」
余程うれしいのか、智はいつも以上にテンション高めで…
「新潟か~♪海と山と…どっちもあるよね~」
「どっちがいいの?」
「どっちって…だってもう決まってるんでしょ?」
「まあね~♡」
「……」
俺がその先のプランを話すのを、
子どもみたいな目で待っている智…
全く…
敵わないんだよね~、それに(^^;
「釣り…やろっか?」
「ええ??釣り?翔ちゃんと!?」
「うん…どう?」
「どうって!いいに決まってるじゃん!!」
智は大喜びだ…
まあ想定内だけど。
「翔ちゃんと一緒に釣りが出来るなんて~!
この時期だと~、シーバスかな?イナダやサワラも釣れそうかな~?
…ああ!」
「な、なに!?」
「イカだ!イカ…アオリイカ…前に翔ちゃん、南の島でたくさん釣ったよね~!覚えてる~??」
…覚えてますって(^^;
智が、俺のこと放置して、
船長とイチャイチャしてて…
結局喧嘩した、あの時だ。
あ~!また思い出して来た(-_-;)
「よし!!用意しよ!ルアー選ばなきゃ~
あ~、この前作ったやつ、使えるかな~♪♪」