• テキストサイズ

Blue【気象系BL】

第30章 蜩〜ひぐらし〜




『ああ~、翔ちゃ~ん!お疲れ~!
元気??』
「うん、ごめんね~、今日はニノ、借りちゃって~」
『借りちゃって…って。ニノは俺のものでもないからね~』

相葉くんの言葉に、少しドキンとした。

『翔ちゃんの魅力に、俺たちの存在が負けないように、祈るだけだよ~』
「相葉…くん…」

彼は分かってる…
ニノがちゃんと自分たちを愛してくれている事。

余裕とか、そんなんじゃなくて…

もっとずっと深いところで繋がってる…


俺と智だって…

『大ちゃんいなくて寂しいでしょ?
いつ帰ってくるの~?』

「一週間後かな?」
『そんなにいないんだ~
淋しくなったら、家においでよ!4人で飲も♪』
「うん…ありがと…」


「じゃあね~」
ニノがそう言いながら俺の肩に持たれて来た。

『あああ~!ちょっと近過ぎじゃない~?』
「俺は、お前のものでもないんだろ~?」
『そ、そうだけどさ~…大ちゃんに悪いだろ~?』
「あ、そっ…じゃ、切るよ~?」
『ちょっ、待ってよ、ニノ~、愛して…』
「じゃあね!」

プッ…

ニノはさっさと画面から相葉くんを消した。

「いいのかよ~?」
「え〜?もう、いいからいいから…ほら、飲も飲も」
「…うん…」

それから。
俺たちはまた暫く他愛もない話をしながら時間を共有し、ニノと別れ、家に戻ったのは日を跨いだころだった。

/ 794ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp