第30章 蜩〜ひぐらし〜
「…無理しないで!
コンビニもスーパーもあるんだし!」
それ、さっき俺が言ったやつ!
大方、自分のいない留守に、
キッチンをメチャクチャにされるのが嫌なんだろう~けどさ( ・ε・)
↑図星です!
そんなこんなで、
智は宿泊を伴うロケに出掛け、
俺は仕事終わり、珍しくニノに誘われ、
久々にふたり、個室で飲んでいた。
「いいのかよ?あの二人は…」
「いいのいいの(^-^)たまには二人で仲良くどうぞ!ってね~…今夜は翔ちゃんとゆっくり飲もうと思ってさ♪」
ニノはまだ2杯目だけど、
目の周りを薄っすら赤くしている。
……なんかさ、
無駄に色っぽいじゃん(*^^*)
昔から、童顔で子どもっぽいのに、
妙な色気があったけど…
この頃それがもうなんか凄い…
ダダ漏れしてるって感じで。
「でぇ~?奥さんがお留守で、旦那さんとしてはさ、どうなのよ?」
テーブルに両肘をついて、上目遣いに俺を見ながら、グラス縁をクルンと撫でるニノ…
「ど、どう…って~?」
ヤベッ///
なんか、赤くなってるじゃんか、俺…
「だからさ。
鬼嫁いなくて羽伸ばしてる、のか~
淋しくって、枕抱いて寝ちゃう~、のかさ(^^)」
ニノに赤くなったのを気付かれないように、
俺はアルコールの追加注文をしようと、パネルに目を落とした。
「ああ…どうかな~?まあ、ある意味どっちも…なのかも…」
「んふふふ(^-^)きっと大野さんなら即答で、枕の方だよね~♪」
ああぁ……(゜゜)
「そうかな〜?あっちも案外羽伸ばして楽しんでたりしてね〜…」
「翔ちゃん…」