第6章 運命の深い渦
翌日は、新CMのお披露目会見。
控室には、ニノと松潤が来ていた。
「おはようございま~す」
「おはよ!」
俺と相葉くんが一緒に入っていったことに、最初に眉をひそめたのはニノ…
「お二人、お揃いで…」
なんてことはない調子で声を掛けてきたニノ。
「夕べ、酔ってそのまま翔ちゃんち、泊まったんだ。」
さらっと言った彼に、俺はドキッとしたが、努めてポーカーフェイスを貫き、
奥のソファーに座った。
一瞬、妙な空気になった。
そこに大野さんが登場し、俺は胸を撫で下ろした。
別に、
相葉くんに口止めするつもりはない。
後ろめたさはあるが、
今は、松潤とも、ニノとも関係があるわけではないので、
いいはずだ。
でも、
やっぱり、気まずさは拭えないわけで…
すべて、成り行き上とはいえ、
同じメンバー内で、次から次へ、
渡り歩いているみたいで・・・
(実際、事実は、そうだし…)
会見のため、
携帯のCMの中で来ているスーツに、着替えはじめた俺たち…
シャツを羽織ろうとした俺に、
大野さんが声を掛けた。
「翔ちゃん、そこ、どうしたの?
赤くなってる…」