第29章 君と紡ぐ時間
「すげっっ///」
「ひっろっ!!」
増田と上田が驚いて呟いた。
まあ、俺も慣れなかったからな~…この広さに。
「適当に座れよ…飲むだろ~?
缶酎ハイでいいかな~?
…智、つまみってなんかあるかな?」
「うん、枝豆茹でたよ~。
あとは、真鯛のカルパッチョ。いい?」
「サイコー♪」
キッチンでの俺たちのやり取りに、3人は聞き耳を立てている。
さてと。
俺が5本の酎ハイを。
智がトレイに乗ったつまみを。
それぞれ持ってリビングに戻った。
「よし、呑み直そう!」
それぞれに缶を配って智と並んでラグに座った。
「「かんぱ~い!」」
プルタグを引いた俺と智につられる様に、3人も缶を開け、おずおずとアルコールを喉に流した。
……誰も、何も聞いてこない…
聞かれたら応えようと思ってたけど。
聞かれないんじゃ、仕方ないか~(^^;
「言ってなかったけどさ、俺、大野智と一緒に住んでんだわ」
「…」
「……」
「………」
3人は顔を見合わせている。
智が困ったように眉を下げて俺を見た。
「あの…広すぎるから、同居、してる…とか…?」
増田が俺たちふたりを見比べながら言った。
他の二人は、俺をじっと見つめたまま黙っている。
「言わなくてごめんな~。
俺たち、結婚してるんだ」
「「「えええええええええっっっ!!」」」
今回は仲良くハモったじゃん(^-^)