• テキストサイズ

Blue【気象系BL】

第29章 君と紡ぐ時間




「…俺たちだって…3人になっちまったし…」

上田がぼそりと呟いた。

「そんなこと言うんなら、うちだって松島、休んでるしね~…」

「ホントにさ…残ったメンバーで、何も言葉が出なかった日のこと…今も思い出すよ…」

………こいつらみんな、それぞれがグループの危機を経験して、乗り越えてきてるんだな…

今こうして明るく笑ってるけど、苦しくて眠れない夜を味わってるんだ…

そう思うと、なんだか俺よりずっと、逞しく、眩しく…
大人に見えてしまう…


「アニキんとこはその点、いいっすよね~みんな仲良しだし…真面目だし…」

「仲良しっていうか、なあ~…」

「いやマジで。いつも思ってますって!
嵐、マジですげぇ~、って」

上田のそんな言葉、初めて聞いたから…
なんだか不思議な感じがした。

上田の相談に乗ってたことはあったけど、
俺らの事は話してないからな~。


「俺たちも、翔くんたち嵐を見習って…まあ、3人になっちゃったけど、これからも頑張ります!」

増田に手を握られた。

「お、おう…」

「俺たちも…もうずっと、嵐が目標っす!」

菊池も手を重ねる。
ということは……

「俺も、アニキが目標っすから!」

上田も加わって、俺たちは4人で、固くを手を握り合った。


何だかおかしな方向に行ったけど。

増田は、愚痴を吐きだせたからか、最初よりもずっとすっきりした顔をしていた。

増田の辛い思いを、少しだけ、分けてもらえたとしたら…
今夜は来てよかった。


/ 794ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp