第28章 Blue in Blue....
「なんかさ...いいね..こういうの...」
ニノが言う。
「天気もいいしね♪」
相葉くんもそう言ってにっこりした。
「ニノ...競争するか!」
松潤がニノを追い越して走りだした。
「ずりーぞ///」
慌ててその後を追いかけるニノと、
「待ってよ!俺も俺も///」
当然相葉くんも駆け出した。
俺と智は、そんな3人を笑ってみていた。
.........
智の横に並んで、そっと手を繋ぐと、
智が俺を見て、「翔ちゃん」
とにっこり笑った。
「俺さ...毎日思ってるよ...
こんなに幸せでいいのか..って」
俺はそんな智が、どうしようもなく愛しくて、
何も言わず繋いだ手に力を込めた。
「嵐が、こんなにすごいことになって、
いろんな仕事させてもらうようになって...
1回人気出ても、直ぐになくなるだろうって、
覚悟していたのに...
なんか、なんやかんや、ずっとこんなだし...
長い夢なんじゃないかって、
そう思うこともあるくらいだよ...」
智が、穏やかに、今の思いを語る...
優しいトーンで話す彼の言葉が心地いいから、
なんだかずっと聞いていたくて、
俺は何も言わずにいた。
ただ、彼の歩幅に合わせて、
ゆっくり歩くことが嬉しくて、
ずっとこのまま歩いていたかったんだ...
彼の話を聞きながら...
すると、智が立ち止まり、俺を見た。
「翔ちゃん...」
「...なに?」
「いつもありがとう。俺のこと支えてくれて、
立ててくれて。
ずっとずっと、
俺たちが『嵐』なったあの時から、
俺のこと気に掛けてくれて、
ホントに感謝してるんだ...
俺が今、こうしていられるのは、
みんなもそうだし、
勿論、押し上げてくれた
ファンの子もだけど...
翔ちゃん...
翔ちゃんがいてくれたからだって...
そう思う...」