第28章 Blue in Blue....
「ふぇ??」
あんまり拍子抜けしてしまって、
思わず変な声が出た!
「大野くんとのことは、
母さんから聞いていた..
申し訳ないが、そう言うことは、
正直よく分からないが、
お前も一人前の大人なんだし、
翔が決めたことに、
とやかく言うつもりはない...」
....親父///
ちょっと感動していたら、
いきなり、隣の智が、
「翔ちゃんのお父さん!俺は、
どうしても謝りたかった!
誰になんて言われても、って、
そう覚悟を決めていたのに、
お父さんも、うちの親も、
なんも言わなくって...
それが、逆にごめんなさいって、
そう言う機会を無くしてて...
自慢の息子の翔ちゃんなのに、
俺みたいなのが、くっついてて....
ホントは怒りたいのに、
ダメだって、そう言いたいのに...
認めて貰えて、嬉しいのに...
有り難いのに...
俺、なんか、すみませんって、
そう思ってて...
でも、どうしても、
翔ちゃんがよくて..
俺じゃ、ダメなんだろうって、
そう、分かってるけど....
それでも、俺、翔ちゃんが好きで...」
途中から、泣きながら、
鼻水垂らしながら、
一生懸命に話す智に、
.....気がついたら、俺も泣いてて...
なんだよ~///
ふざけんなよ~///
親の前で、泣かすなよ~///
泣く智に、母親が静かに声を掛ける。
「ダメなんかじゃないよ、大野くん
あなたのこと話すとき、
ホントに嬉しそうだったのよ。
翔はあなたといることが、
幸せなんだって、
前から思ってたしね...
だから、大野くん、
こんな息子だけど、翔のこと、
よろしくお願いね...」
「..うぅ..あじがど...ございばす..ズル.」
母親にティッシュを渡されて、
鼻をかみながら、智は、
精一杯、お礼の言葉を言った。