第27章 愛しき日々よ
「うまく..っていうか...まあ...」
何て答えたらいいんだよ~
車の中で、チュウしてるとこ、
ばっちり見られちゃってる訳だし、
しらじらしい嘘も、見透かされるよね..
「そーだ!!この後、空いてる?
忙しい嵐さんよ~♪」
「え~っと...どうだっったかなぁ~?」
健くんはすぐに
俺たちの後ろから着いて来ていた、
マネージャーに確認した。
「この後も、なんかあるの?」
俺が、懸命に合図を送っているのに、
全く気付かない彼は、
「6時までの予定で、後はありません!」
あちゃぁ~///(;_・)
「よ~し!!
カラオケ行こうぜ!カラオケ♪
俺4時に終わるから、待ってるよ!」
「いや、そんなに
お待たせしちゃ悪いし...」
すると、健くんは翔ちゃんの肩を、
がっちり掴んで、顔を覗き込むと、
「気にすんなって♪
じゃあ、後でな~///」
そう言ったかと思うと、
手をひらひら振って、行ってしまった。
「...翔ちゃん..どうしよ..」
困った顔の俺の頬を軽くつねって、
「しょうがない!その時考えようぜ~//
取りあえずは、笑顔で取材..なっ!!」
翔ちゃんの笑顔に、
少しだけ救われたけど...
あの人さ~...突拍子もないから、
怖いんだよね~///
翔ちゃんの後ろを歩きながら、
俺は健くんがあの時言った言葉を、
思い出していた。
『今度、ふたりでチュウしてんの、
見せてね!』
......
どうか、忘れていますように!!