第27章 愛しき日々よ
俺たちは、出口で待っていてくれた
係の人に案内され、
52階から脱出することに成功した。
夜の街...と言うのには明るすぎる六本木...
俺は翔ちゃんがタクシーを
拾うのかと思ったが、
そうじゃなくって...
足早に向かったその先には...
森タワーの隣...
『グランドハイアット東京』
「ねえ...バーで飲みなおすの?」
彼にやっと着いてく俺は、
何も言わない彼に聞いた。
するとだよ...
「飲みなおすか...っていうか、
今日、ここ泊まりな!!」
「えっ??泊まり~?」
まさかの展開...家だって、
まあ、歩いちゃ遠いけど、
案外近いのに...
「だってさ...」
慌てる俺に、
「チェックインしてくるから、
ここで待ってて♪」
と、一人で行ってしまった。
泊まるって...
前も確認したけど
↑誰に確認したのかな?
今日は、誕生日だっけ?
記念日だっけ??
もう、展開に着いてけなくって、
頭の中で、
...えっ?...
と何度も繰り返していた。
柱の陰に隠れていた俺に、
「そんなとこに居たの~?
ほら、行くよ♪」
翔ちゃんはカードキーを見せて
にっこり笑った。
もう、いちいちドキッとさせるよね///
翔ちゃんの後に着いてエレベーターに乗り、
着いた部屋からは、夜景が、
ヤバいくらいに俺に迫ってきて...
マジに、感動するよ...
自分の家からも見えるっちゃぁ、
見えるけど...
大きな窓から、下を見下ろしていると、
不意に後ろから抱き締められて、
俺の心臓は、また、跳ねた。