第5章 キミの笑顔が見たいから
ふたりで『相葉特製餃子』をお腹いっぱい食べ、
当然、お酒も結構いった。
病み上がりの相葉くんに、
何度も注意したんだけど、
俺も呑んでたし、
結局、
こうなった。
「ねぇ!翔ちゃん!聞いてんの?」
「分かったよ..聞いてるって...
今日は、もう寝よっか...」
すると、
俺の肩に凭れていた彼が、
「俺さ...嵐の中で、お荷物じゃないよね..?」
急にそんなことを言ってくるから、
驚いた俺は、相葉くんを立たせようとしながら、
「何訳のわかんないこと言ってんのよ..
ほら、ベッド行くよ..」
と、両腕を引いた。
すると、酔っているとは思えない力で、
引っ張られ、
俺は、彼の腕の中に、もつれ込んだ。
「あっ..ごめ..」
「翔ちゃん!!.....
俺、不安なんだよ....」
今度は、呟くように、
絞り出すように吐露した相葉くん...
彼の表情は見えないけど、
俺は黙って肩越しに、彼の言葉を待った。
「3人はさ、ドラマの主役や、
映画もやってて...
それでも、俺は俺の出来ることをやるんだ、
って、自分に言い聞かせて頑張ってたけど...
リーダーまで、ゴールデンの主役が決まって、
俺さ...
俺......
なんか、置いてけぼりだなぁ...って、
そう思ったら、
悲しくなっちゃってさ....」