第25章 新しい生活が始まる
「翔ちゃん家のお父さんとか、
そう言うのは..どうなの?」
相葉くんが、率直な疑問を口にした。
「そうだね~..ゆうても、
お堅い仕事の代表みたいなもんでしょ?」
ニノも心配そう。
「でも、分かってくれるよ!
一回くらい、ダメでも、
負けずに何度もぶつかれば、きっとさ...」
松潤も、笑顔でエールを送ってくれた。
黙って、俺の言葉を待ってる智。
「ありがと、みんな...
少しだけ、勇気が出なかったのは、
ホントだけど...
きっと解ってくれるって、
信じてるから...
頑張ろうぜぃ!!」
ハイタッチを求める翔ちゃんに、
俺も右手を上げた。
分かっていたことだ。
取り合えず、事務所のOK出ただけだって、
ひとつクリアーじゃないか...
あと、俺の親も..
俺にとって、一番の山は、
やっぱ、翔ちゃん家だろうな...
優しそうな親父さんだけど、
息子が男と..なんて、
おそらく、ショックだろうし...
お母さんだって...
結束を誓ったばかりなのに、
いろいろ考えてる俺のこと、
翔ちゃんはもちろん分かってて、
俯いてた俺の頬っぺたを、
むぎゅうっとひっぱった。
「..いててっ..」
「笑ってこーぜ!智!」
くりくりしたドングリみたいな目で
俺の顔を覗き込んで、
翔ちゃんは笑った。
.......彼を信じて、ついてくしかない。
何があっても、
どんな邪魔されても、
彼といるって、そう決めたんだから。
そう、改めて決心した。
「.....痛いってば///」
離されたそこは、じんわり熱かった。