第5章 キミの笑顔が見たいから
翌日は、新曲のPV撮影で、
5人一緒の仕事。
俺と相葉くんが都内のスタジオに着くと、
3人とも、既に来ていた。
「相葉ちゃん、もういいの?」と松潤。
「倒れる前に、休んでくださいね!」
ニノらしい言葉...。
「顔色思ったより、良さそうでよかった...」
大野さんも、笑顔で迎えた。
「みんな、ホントに、昨日はごめんね..
もう..大丈夫だから!
ありがとね♪」
彼の笑顔に、その場の空気も和んだ。
「よし!じゃあ、やるか!」
松潤の掛け声で、俺たちは5人で、
新曲の振りを確認した。
相葉くんの体調を気遣いながらの撮影も、
予定より早めに終わった。
「相葉くん、大丈夫だった?」
ソファーに深々座る彼に声を掛けると、
ニッコリ笑いながら顔を上げ、
「ありがと...。翔ちゃん、この後は?」
と聞いてきた。
「ご飯、行く?」
すると相葉くんは、
「明日、オフだよね~?
この後、翔ちゃんち、行ってもいい?」
この彼の言葉に、背中を向けていたニノが、
ピクリと反応したことを、俺は気づかない。
松潤も眉をひそめて、このやり取りを見ている。
「おー...いいよ、おいでよ!」
他のメンバーが会話に注目しているとも知らず、
俺は、今日も相葉くんと帰ることになった。