第24章 On Special Day !!
【 翔side 】
「智~?ただいま~...」
あれ?来てるはずだけど...
俺は彼をびっくりさせようと思って、
わざと30分で着くところを、
1時間かかるって言った。
喜んで飛び出してくるはずなのに...
俺は、仕方なくリビングに入った。
そこは、誕生パーティーと呼ぶのに相応しく、
飾りつけされていて、
智が昼間から一人で頑張っていた姿が
思い浮かんで、顔がほころぶ。
でも....
華やかに飾られた部屋に、
不似合いのものが...
何だ?..これ...?
明らかに脱ぎ捨てられたそのヒラヒラは、
拾い上げると、紺色のミニワンピース。
なんで、こんなものが、ここに...?
その隣には、
智が脱いだ服も置いてあって...
そして、極めつけは、
赤いレースの、パンツ..
しかも、女物(;゜゜)
...まさか、あいつ、俺の留守に、
秋葉のメイド、引っ張り込んだ...?
わけないか...
と、いうことは.........
俺は、足音を忍ばせて、寝室に入った。
クローゼットの下から、
白い布がはみ出している。
...み~つけた♪♪
そっと、クローゼットの扉を開けると、
そこには、剥き出しの背中を丸めた智が...
「なにやってんの?」
.........
ゆっくり振り返った彼の姿ったらさ...
やっ..ヤバ──い//////
「智...出て来てよ...」
「......」
「さとし!いつまでもそうしてる訳には
いかないでしょ~?」
できるだけ優しく諭す俺に、
観念したのか、
智はゆっくり立ち上がった。