第5章 キミの笑顔が見たいから
朝、珈琲のいい匂いで目が覚めた。
.....ここ....?
あっ、そうだ。
あのまま相葉くんちに泊まったんだ。
リビングに起きていくと、
彼はキッチンで朝食を用意していた。
俺に気付くと、
「翔ちゃん..おはよ。よく眠れた?」
よく眠れた、って。
それは俺のセリフだよ。
「起きても、平気なの?」
そう聞くと、
「お陰で、もう、すっかり元気!
心配かけて、ごめんね。」
そんな相葉くんの顔を、
黙ってみていた俺は、
( やっぱりね....)
「雅紀。まだ辛いんだろ?無理すんなよ。
後は俺がやるから..」
「大丈夫だって!ほら。
この通り..//////」
俺は、彼を引き寄せ、胸の中に抱き留めた。
「..翔ちゃん..」
「雅紀。無理して笑うなよ。
せめて、俺たちの前では、辛いときは、辛い顔してろよ。
しんどいときは、しんどいって言っていいんだよ...。」
「無理なんか、してないよ....」
そう言いながらも、俺に抱き締められたまま、
身を委ねている彼。
「吐き出したいことがあったら、
俺に、言えよ。
お前の、頑張り過ぎの顔見ると、
悲しくなるんだよ.....
俺等、そんなに頼りないのかよ!..って...」