第24章 On Special Day !!
【 翔side 】
翌日は、目が覚めると智はもうベッドにいなくて、
キッチンからいい匂いがしてきた。
「おはよ~...早いじゃん」
「翔ちゃん、おはよう!
簡単だけど、ご飯の用意したから、食べよ♪」
「フフッ...いい奥さんだな、智...」
スクランブルエッグを盛りつけてる智に、
そう言うと、
ニッコリ可愛い顔して笑って、
「そう~?」
と言った。
......ほんとにさ。
どんな可愛いお嫁さんよりも、
智...お前が一番かわいい...❤
...まあ、可愛いお嫁さん、
貰ったこともないけどな(^^;
優しい日差しが温かいリビングで、
2人向かい合って、トーストをかじる...
なんて穏やかで、幸せな朝。
食後のコーヒーを飲みながら、
俺は事務所で副社長が
話してくれたことを智に話した。
そして、マンションの書類を見せた。
「ここ?もう決まりなの?」
契約書に目を通しながら、そいう彼に、
「気に入らないの?
智のアトリエになりそうな部屋もあるよ」
間取り図を覗き込みながら彼の横に立った。
すると智は、俺の腕に
ぎゅっと両腕を絡めて、
「もう、離れなくていいんだね...」
俯いたまま、そう言った。
「そうだよ..ずっと一緒にいられる。
制約はあるだろうけど、
毎日、一緒にコーヒー飲めるよ...」
「......」
「...智..?」
俯いたままの彼の横にしゃがんで、
その顔を覗き込むと、
今にもこぼれ落ちそうな
涙でいっぱいの顔してた。
「...智..」