第24章 On Special Day !!
【 智side 】
「一緒に帰ろう」
...その言葉が、どんなに嬉しかったか..
それを素直に「うん」と言えない歯がゆさ..
何で...?
どうして、一緒にいたらいけないんだ...?
こんなに好きなのに...
嵐じゃなかったら、
俺たちは認められてたのかな?
......
でも、俺たちは『嵐』な訳で。
それからは、どうしたって
逃げることなんかできるはずもなくて。
......翔ちゃん..
すっと君といたいよ..
俺の知らない友達の中で、
本当に楽しそうに笑う君を見ながら、
『櫻井翔』に俺は相応しいのかな?
そんなことを思っていた。
...俺がいなかったら、
普通に女の子と恋をして、普通の結婚して、
お父さんになってたのかな...?
それが、彼にとって幸せだったのかな..?
....でも、
無理だよ...
彼の幸せ...
俺が居ない彼の幸せなんて、
もう、願えないんだ。
翔ちゃんじゃなきゃ、
俺が、幸せになれない...
他の人じゃ、ダメなんだ...
どんなに素敵な女性でも、
どんなに魅力的な男性でも、
↑それ、必要~?
もう俺は、『櫻井翔』でなければ、
ダメなんだ...って。
このスキー旅行の間に、
そうはっきり気づいちゃったんだ...
だから。
他のことは我慢する...我慢できる...
でも、翔ちゃんだけは、
誰にも譲れない。
彼がいない俺の人生は、あり得ないから...
一緒に帰ろうって言ってくれて、
ホントは涙が出るほどに、
嬉しかったんだ。
俺の少し先を歩く、
君の背中を見ながら、
俺は、ひとつの決心をしていた。