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Blue【気象系BL】

第22章 歩いてきた道


最後は、消え入るような声で、
申し訳なさげに言う彼が、
本当に愛しくて...


彼のそんな気持ちが、
痛いほど伝わってきて、

俺は不覚にも、鼻の奥がツンとした。


恋人に愛を囁かれて泣く..って、
俺、どんだけなの...?


自分でも、可笑しくなるけど...


子どもだったころから、
俺はこの『大野智』と言う人に、

猛烈に魅かれていた。

もちろん、それがイコール、
恋愛感情なんかじゃなかった..はず。


...気づかなかっただけか?

今となっては、それも分からないほど、
のめり込んでるけど...


決して、前に出るタイプじゃなくて、

どちらかと言えば後ろに隠れているような...


でも、踊りは抜群にうまくて、

歌も、ジュニアの中では、
群を抜いていたし、


どっちも、付いてくのがやっとの俺には、
ホントに、憧れの存在だった。


今でこそ、毒気が抜けて、
穏やかなおじさんになったけど。

その頃の智は、尖ってて、
獲物を狙う豹のような目つきで
周りを威嚇していた。


...ほんとに、近寄りがたかったよ。


今じゃ、笑い話だけどね...


何の因果で、その人と、
今、こうしてるんだろうね...


...運命って、あるのかな?

神様が、本当にいるなら、
感謝しなきゃ...だよな。

『智に出合わせてくれて、
ありがとうございます』

ってね...




「あれっ?今、翔ちゃん、おならした~?」

「してないわ!!!」

「ほんとぉ~?怪しいな...」


.........

『神様..前言...考えます...」





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