第22章 歩いてきた道
【 智side 】
翔ちゃんが、泣いている。
いろんな気持ちが、
溢れてきて、
それで、の、涙...だと思う。
「翔ちゃん、泣かないで...」
俯いて、震える肩を抱き寄せた。
後悔の涙じゃない....
やっと、翔ちゃんの奥で燻ってた
自責の念....
そこから解放された、安堵の涙..
みんなの気持ちが、
温かくて、ホントに心から、
嬉しかったんだ...
そんな翔ちゃんの肩を抱きながら、
気がついたら、
俺も、泣いてた。
「みんなでさ、幸せになろうね!」
相葉ちゃんが、わざと明るく言った。
「5人で嵐...それは、何があっても、
変わらないから。」
松潤も、穏やかに言った。
「おじさん!翔さんのこと、
幸せにしてよ!責任重大だよー。」
ニノに言われて、
「ん...分かってる。
俺も、翔ちゃんとじゃないと、
幸せになれないから...
ねっ!翔ちゃん!」
翔ちゃんが笑った。
泣きながら、笑った。
俺は、翔ちゃんの隣で、
いつも彼等を見ていたい...
一見、正五角形に見える俺たちは、
実は複雑で、
同じ長さのとこなんかなくて。
だからこそ、俺たちは
手を繋いで確認する。
俺たちの距離を。
これからも、
この5人で歩いていく....
この夜が、
俺にとっては忘れられない、
大切な軌跡となった。
翔ちゃん、
ずっと、一緒にいようね。