第22章 歩いてきた道
「さっきさ...ジュニアの子たちと話してて..
すっげー小さい子もいて。
『松潤さんに憧れてます』なんてさ、
キラキラした目で言われて...
俺も、こんなだったな...って..
思い出してた。
...ずっと、翔くんだけが好きだった、
あの頃のこと...」
「......」
「..俺、翔くんがすげーな、って。
カッコいいな、って。
ガキだった俺には、
眩しいくらいに大人に見えて、
憧れてて...翔くんばっか、
目で追ってた...あの頃..」
松潤は、ゆっくり俺から離れて、
潤んだ目で俺を見た。
俺も、
黙って、彼を見返す。
「だからね、恋人同士みたいになれたときは、
ホントに、嬉しかった...
あんなカッコいい翔くんが、
俺を...って..
マジで、夢みたいだった..
...何かごめんね...
そんなこと思い出したら、
居ても立ってもいられなくなって...」
ゆっくりと智を見た松潤は、
「リーダー、ごめん...」
と言った。
すると、ニノが、
「いや、謝ることないって..
謝んなきゃいけないのは、俺だから...」
「ニノ...」
ニノは、何を?
まさか...?
「そんな潤くんから、
翔ちゃんを引き離したの、俺だから...」
「ニノ!!」
焦る俺を、目で制して、
彼はゆっくり話し出した。