第22章 歩いてきた道
「なんだよ!まさか、
もう撤収じゃないでしょー?」
入ってくるなり松潤が言う、
あー、こいつ酔ってんな///
って、思ったんだろうね。
ニノが近付き肩を組んで、
宥めに行く。
でも、その手を軽く振り払って、
「翔くん!」
松潤は、俺に真っ直ぐ歩み寄り、
抱き着いてきた。
「何~、ご機嫌なの~?」
ワザとお道化てみたけど、
彼は俺の肩に顔を埋めて、
離れようとしない...
「松潤...どうしたの?」
相葉くんも、ちょっとオロオロし始めた。
「翔くん...」
耳元で、もう一度呟くように言った松潤に、
俺は、なすすべもなく...
バカみたいに、突っ立っていた。
「まあ、座れば?」
ニノに促され、俺たちはそれぞれ
ソファーに腰かけた。
松潤は、俺に両腕を回したまま。
ちらっと智を見ると、
困ったような顔をして、俺と松潤を見ていた。
「松潤...あのさ..」
「潤..って..そう呼んでよ..」
「......」
「前みたいにさ!
..潤..そう呼んでくれてたじゃん//」
「......」
誰も、何も言わない。
俺も、どう言っていいのか、
分からなくって...
すると松潤は、そのままの姿勢で話し出した。
俺は仕方なく、彼の背中に手を回し、
軽く支えた。