第19章 誕生日、おめでとう!
その日はよく晴れていて、
11月末とは思えないくらいの
暖かい日だった。
「じゃあ~ん!
今日はこれで行こうね!」
相葉くんはワンボックスを運転して来た。
「これって...」
「そっ!事務所で借りてきたの。
みんなでワイワイ行きたいでしょ♪」
「へえ~...なんか、相葉ちゃんが
運転してると新鮮だね~」
智が先に乗り込むと、
奥の座席にニノが乗っていた。
「おはようございま~す!
もうほんと、すみません...
あの人、張り切っちゃって///」
ニノはそう言いながらも、
嬉しそうで。
「助手席乗らないの?」
俺が、そう振ると、
「うるさいんで...」
と。ニノらしい。
最後に松潤を拾って、
俺たち5人の、
『大野智誕生日記念旅行』
はスタートした。
色々不安がないと言ったら、
嘘になるけど。
...何しろ、相葉くんの企画だし。
ニノと松潤も噛んでるとなると、
何か、企んでるんじゃないかと、
不安要素は多々あるけど、
嬉しそうな智の顔を見ていたら、
多少のことには、
目を瞑って、とにかく、
限りある時間を、みんなと、
智と、
存分に楽しもう、と、
俺もいつになく、
テンションが上がっていた。
相葉くんと助手席に乗り込んだ松潤が
運転を交代しながら、
午後4時過ぎ、
俺たちは千葉の鴨川にある、
いかにも高級そうな温泉旅館に到着した。