第18章 それは、ちょっとした行き違い
執拗に舌を追いかけ、絡め合うと、
クチュクチュという淫猥な水音が、
部屋の中に響いて、
他に音のない中で、それは、
俺を震わせるほど、興奮させた。
長く激しいキスの後、
翔ちゃんは、俺を優しくベッドに横たえて、
繋がれた両腕を、
頭の上にして、
「このまま、俺が何をしても、
我慢するんだよ」
と笑った。
......その顔、超絶エロいんですけど...
「そんなの、できないよ...」
反論する俺に、
「ダメだよ。だって、これ、
『お仕置き』でしょ?」
......こっ..怖い...
俺の瞳が揺れるのを見た翔ちゃんは、
「大丈夫だよ...痛いことしないし、
智が、『イイこと』だけ...だから...」
「......」
こうして、
翔ちゃんの『お仕置き』という名の、
変態プレイが、始まった。
俺は、まさにまな板の上の鯉状態。
手錠の鎖が、心許なげに揺れた。
寝かされたまま、再び落とされる唇。
今度は、唇をそっと啄む優しいキス...
そのまどろっこしさに、
逆に翻弄されていく俺...
......もっと、欲しい...
もっと、激しくして欲しい...
でも、恥ずかしくて、
そんなこと言えない...
↑智、お前なら言えるだろ
彼の唇が首筋を捉え、
チリっとした痛みと共に、
朱い華を咲かせた。