第18章 それは、ちょっとした行き違い
その『赤』は、
フワフワのファア素材で出来ていて、
使う人への負担が、
軽くなるように作られていた。
...というかさ、
こんなものを使う時点で、
負担云々なんて、笑っちゃうけど。
↑お前たちのことだよ!!
上半身裸で、赤い手錠に繋がれた俺...
それだけで、もう、ドキドキしてる。
これから、彼に与えられる、
甘美な『お仕置き』に、もう、
俺の身体は期待してしまっている訳で。
その僅かな変化を
翔ちゃんに気付かれないように、
繋がれた両手を、脚の前に置く。
でもさ...
彼は、そんな俺のこと、
もうバレてるんだよね...だって。
「さとし~。悪いけどさ、
そんな過激なことはしてあげれないよ~。
期待してるなら、始めに言っとくけど...」
そう言いながら、
俺から取り上げた絵筆の柄の方で、
スエットの上から、
緩く勃ち上がるソコを、突いた。
「あっ...」
思わず腰を引く俺の身体を抱き留め、
赤くて肉厚な唇を、俺の唇に重ねてきた。
背中を這う彼の手に、
全身総毛立つのを止められない。
彼の背中に、手を回して、
答えられないもどかしさに、
俺は身悶えた。
そんな俺のこと、
すべて分かってるって顔の翔ちゃんは、
舌を出して、それを吸えと、誘ってきた。
その色っぽさに、頭の芯まで痺れてくるようで、
俺は、彼の舌を吸い取って、
自分の咥内に招いた。