第18章 それは、ちょっとした行き違い
寝室に行くと、
「さて、..と♪♪」
クローゼットの中で、
何やら探している彼...
また、変なもの、
ネットで買ったんじゃないのかな~...
...ネットで今まで彼が買った
『変なものたち』が
頭の中で、浮かんで...消えた...
...痛くないのなら、いいけど。
(あんたの基準はそこかい!!)
「おいで、智❤」
いつの間にか、ベッドに腰かけて、
翔ちゃんが俺を手招く。
ドキドキする気持ちで隣に腰を降ろすと、
「上、脱いで。」
「えっ?..いきなり..?」
「そ!自分で脱いで。」
........
戸惑っている俺のこと、翔ちゃんは、
じっと、見ている..
その視線だけで、何だか身体が火照る。
......彼の視線を纏いながら、
俺は、上半身を、彼の前に晒した。
.....妙に、恥ずかしいのは、何でだ?
赤くなる俺に、彼が出してきたのは、
赤いふたつの輪と、それを繋ぐ、
シルバーの鎖....
「...なに..それ..?」
あまりの可愛さに、それが何なのか、
俺は、直ぐには分からなかった。
「手錠だよ♪」
当たり前だと言わんばかりに、
あっさりと言う彼に、
俺は、言葉が出ない...
「智..手、出して。
大丈夫だよ...変なこと、しないから」
...っていうか、
手錠自体、もう変だけど///
....でも。
翔ちゃんの怪しくも見える、
妖艶な瞳に、吸い込まれそうな俺は、
黙って両手を、
彼の前につき出した。