第18章 それは、ちょっとした行き違い
「そうだよ!水彩画描くなら、
これ!って言うくらい
でも高価だから...これセットで、
2万円はすると思うよ」
「えっ?そんなに?
簡単にもらちゃったけど、
今度しっかりお礼しなきゃ!」
「ねえ、翔ちゃん。
見ても、いい?」
すると、翔ちゃんは、
ちょっと考えてたけど、笑顔で、
「イイよ...それ直ぐに使えるの?」
「やった!!使えるけど..」
俺は急いでふたを開け、
中の絵筆を取り出した。
色んな角度から眺めたり、
筆先を触ったりしていると、
急に翔ちゃんがその筆を、
俺の手から取り上げた。
「...さあ、じゃあ、
今日の反省会しよっか?」
「えっ?反省会って?」
「収録で、公私混同したこと...」
「あ...それは、反省...してるけど..」
すると翔ちゃんは、唇を片方だけ上げて笑い、
俺の手を取った。
「さっ、寝よっか♪」
......
ドSフェロモン出しまくりの笑顔で、
彼は俺を寝室に誘う。
俺は、怖い...と思う反面、
ドキドキが止まらない。
今夜、ベッドで、何してくれんのか...
想像できないだけに、
逆に、芯の部分で熱く疼く身体に、
自分で呆れる。
翔ちゃんの綺麗すぎる横顔を見ながら、
彼に与えられる『お仕置き』に
期待している自分...
俺って、隠れMなのかもなぁ~
↑隠れてませんけど...