第17章 HAPPY HELLOWEEN!!
愛しい存在を胸の中に収めて、
どうやって埋め合わせすればいいのか...
腹一杯だけど、
智の手料理、食べた方がいいのか、
考え始めていたとき、
俺に身を委ねていた彼が、
思いっきり俺の胸を押し返した。
????
さっきまでとは別人の、
怒り顔が....
えっ?..えっ???
「何、それ?....口紅..だよね?」
えっ?口紅???
慌ててみると、ドラキュラの白いYシャツに、
深紅キスマークが.....
.......あの時か../////
「待ってくれ!智、これは違うんだよ!」
焦って否定しようとするも、
智は聞いてくれなくて..
「俺がひとりでいるときに、
翔ちゃんはパーティーで、
女の子とキスマーク着くようなこと、
してたんだね!
翔ちゃん帰って来るの、
楽しみにしていたのに、
俺、バッカみたいじゃ/////」
「智!聞けって!
....!!....」
喚き散らす彼の身体を、
無理やり抱き留めて、
怒りの言葉を吐くその唇を、
自分のそれで塞いだ。
「...んんっ....っ...
もう..こんなことしても、
誤魔化されないんだからね///」
不意のキスで、
ちょっと智が大人しくなった。
「聞いて。智..
口紅の主は、男だよ..」
キョトンとする彼に、
俺は真実を話して聞かせた。