第3章 誘惑の甘い罠
ニノは硬く尖ったその粒を、
唇で挟んだり、軽く噛んだりしながら、
もう片方も指の先で押して、摘まんで、捻った。
その刺激に、最早立っているのが怪しい俺は、
ニノの頭を抱え込んで喘ぐ...。
「翔ちゃん、感じすぎ❤」
そう笑うニノの息が堪らなくて、
俺はニノを壁際まで追い込んで、
顔の横に両手を着いた。
するとニノは、悪戯っぼい瞳をキラキラさせ、
「やった♪櫻井翔の壁ドンだ(^-^)v」
と笑った。
何も言わず、ニノの顔をじっと見る。
ニノも、黙ったまま見つめ返す。
...........
しばし、見つめあった後。
「風呂の前から、盛り上がりすぎ♪」
とでこぴんしてから風呂場に向かった俺。
「ちょっと~!壁ドンからは、キスでしょ~よ。
盛り上ってたのは、翔ちゃんじゃん!」
そう笑いながら、ニノは俺の後を追ってきた。
こんな、
他愛もないやりとりが、今は愛しい。
先のこととか、
難しいことは抜きにして、
ニノを抱いているときは、
仕事のストレスとか、
潤の悲しい顔も忘れていられた。