第16章 新しい愛のカタチ
「あれさ、冗談だからね。」
「えっ?」
「翔ちゃんがさ、どんな顔するのか、
見たかったんだよね...(^-^)」
今度は、俺の顔を見ながら、
おどけるように、そう言った。
プレゼントのことは、嘘だと、
夕べのことは忘れてくれ、と
そう笑う彼からは、
ホントの気持ちが
隠されていて、見えなかった。
「あぁ...うん...」
曖昧に返事をするのがやっとの俺に、
「さっ!どんどん食べて!
もっかい、やっちゃう?」
おどけて見せる智の目は、
赤かった。
俺が悩んで、迷っているのが分かって、
冗談だと、そう言ったのか...
俺が欲しいんだ、と言った智の目は、
もっと真っ直ぐで、キラキラしてた...
.......智。
躊躇ってるんじゃないよ。
ほんの少し怖いだけだ。
智に抱かれたくない訳じゃない...
もし、誰かとそんなことするなら、
あなたしか考えられない...から、
だから。
.....待ってて。
きっと、乗り越えられるから。
あなたに、
俺の、
バージン⬅きゃっ(//∇//)
あげるから。
「よーし!じゃ、急いで、
食べて、やんなきゃ!」
そう言って、智の作ったきんぴらごぼうを
頬張った。
「ほんとに、やんのかよ..(^^)」
智は、穏やかに...
本当に穏やかに、
笑った。