第16章 新しい愛のカタチ
翌朝、
カーテンから僅かに差し込む
陽の光で微睡むと、
隣に、
いつもなら爆睡しているはずの、
智の姿がなかった。
「智~?」
リビングに行くと、
いそいそと朝食の準備をする
彼の姿が...
「おはよ。早いなぁ...」
「今日の入り、11時でしょ?
早く食べよ!」
「早くってさ、まだ7時だよ~?」
「いーの!!早起きは、三文の徳、
って言うでしょ?」
....三文の、..って、
お前は、じーさんか!?
早く食べようと彼が言うテーブルには、
朝にしては、割りと手の込んだメニューが、
並んでいて、俺を驚かす。
「すげーな~!全部、智が作ったの?」
「そーだよ!翔ちゃんのエッチが
激しいから、お腹すいちゃって♪」
「ぶっ///」⬅心当り、ありの人
「いっただっきまぁーす!」
智は、元気すぎる挨拶をして、
食べ始めた。
.....夕べ、遅くまで愛し合ってて、
7時にこれだけ並べるって、さ...
この人、何時に起きたのよ??
.....
......起きてない?
寝てないのか?
.....まさか..?
「智~、あのさ~..」
浮かんだ疑問を彼にぶつけてみようと、
話しかけると、
それに、
被せるように、智から、
「昨日のことだけどさ、
誕生祝いの...」
食べながら、
視線も合わせず、
智から、そう言った。